腎センターについて
当院の腎センターは2012年7月より10床でスタートしました。血液透析以外に血液浄化療法にも可能な範囲で対応しております。名古屋北部地区の二次救急指定病院として周辺医療施設と病診連携を行なっております。
対象
現在、外来通院による透析は行なっておらず入院の方を対象とさせていただいております。
主に腎不全が悪化した際の新規の血液透析導入や内科、それ以外の科に入院中の方の維持透析などを行なっております。
対象疾患
- 末期腎不全に対する血液透析の導入と維持、限外濾過法(ECUM)
- 敗血症に対するエンドトキシン吸着療法
- 潰瘍性大腸炎に対する顆粒球除去療法
- 血漿交換療法など
稼働について
週三回の稼動を基本としておりますが、患者さんの状態や状況により稼動しております。
機器・設備
腎センターでは最新の機器・透析管理システムを採用しています。透析管理システムにより、体重計・透析装置・水処理装置が集中管理され、機器の保守や透析条件の入力から実際の治療までを円滑に安全に進めることができます。
入退室時の体重測定は、システムと連携されることで前回からの体重増加や除水計算などが計算ミス無く一目でわかるようになっています。
また透析中の透析進行度や血圧などは、透析装置とシステムが連携されることでリアルタイムの情報を確認することができます。それにより血圧低下時の素早い対応、処置に繋ぐことができます。
病床は10床あり、うち1床が個室となっています。
個室では透析装置は独立して稼働するものとなっており、低カルシウム透析液や高ナトリウム透析液、無酢酸透析液などを用いて患者さんの状態に合わせた透析を行うことができます。また陰陽圧部屋となっており感染症対策としても使用することが可能です。
腎センター内のベッドはすべて体重測定可能なものであり、起き上がることが困難な方でも正確な体重を計測することができ安心して透析を行うことができます。
機器の消毒方法も従来のものに加え熱湯消毒対応の機器を揃えて消毒を行っています。
透析装置や配管がしっかりと消毒や整備がされていない場合、透析液が汚染され透析中の血圧低下やショックなど様々な症状が出現いたします。
透析液を作成する際、濾過フィルターを何本も通り清浄化されますが、配管内の清浄化をしなければ透析液は汚染されてしまいます。そのため、毎透析後に薬剤による消毒を行い、更に週一回熱湯消毒を行います。透析液の清浄度を測るため毎月院内で細菌検査、エンドトキシン検査を行っており、透析関連学会から発表されている基準値を全て満たして超純粋透析液(ウルトラピュア)の水質を確保しています。
透析導入や他科での入院中の患者さんの透析を安心して行えるよう安全を機器面からサポートしています。
教室
平成26年2月に「慢性腎臓病について」市民公開講座を開催しました。
スタッフについて
医師、看護師、臨床工学技士のスタッフが連携をとりチーム医療として腎センターの業務にあたっております。講習会や院外の勉強会などにも出席しスキルアップに努めております。