エキスパートナース紹介

エキスパートナース紹介

チームをリードし、強みを発揮

特定看護師・認定看護師とチーム医療

特定看護師

特定看護師とは、「特定行為研修」を修了して、高度な知識や判断力があると評価された看護師のことです。
医師の判断を待たず、指示書に基づき看護師自身の判断で特定行為を行うことができます。

河井智子
糖尿病看護特定認定看護師 河井智子
糖尿病透析予防診療チーム
糖尿病性腎症の患者さんに対し、医師・看護師・管理栄養士が協力し、糖尿病性腎症の進行を抑制し透析導入を予防するための療養支援を行っています。
糖尿病をもつ患者さんがその人らしく生活していくことができるよう生活習慣の見直し、自己管理に関するアドバイス、治療に対する相談などを行っています。また、フットケア外来では糖尿病足病変予防の教育の他、セルフケアを行うことが難しい方に対して実践を通してセルフケア支援を行っています。
2021年に特定行為研修を終了しました。特定認定看護師として患者さんの病態に応じたタイムリーで適切なケアの提供、臨床推論や病態判断を活用した他の看護師への指導・患者さんや多職種への説明や相談など、あらゆる場のニーズへの対応やチーム医療のキーパーソンとして活動していきたいと思いますのでお気軽に声をかけていただけると嬉しいです。

認定看護師

認定看護師とは、専門とする特定の看護分野において認定審査に合格し、熟練した看護技術と知識を保有することが認められたハイレベルな看護師です。

前田 純
乳がん看護認定看護師 前田 純
乳がん治療は集学的治療であり、手術だけではなく放射線治療や薬物療法と組み合わせた治療を行います。また手術といっても選択肢があり、自己にて治療法を選択する場合もあります。また、放射線治療や薬物療法を受ける上でも身体的な症状やそれに伴う不安もあると思います。乳がん看護認定看護師は、乳がんと診断され治療に至るまでや治療中、そして治療を終えた後もそれぞれの時期において、患者さんが抱える悩みや心配事を共有し、治療や生活に向き合っていけるよう支援します。
普段は乳腺センターで勤務していますが、乳がん患者さんが支援を必要とされる場合は外来・病棟を問わず支援を行っています。また、看護外来もあるため、通常診療の合間の時間だけでなくゆっくりと時間をかけて相談に乗ることも可能です。とくに医師には相談しにくいこと、家族や友人には吐けない思いなどがあると思いますので、悩みや心配事があれば一人で悩まずに遠慮なくご相談ください。

特定看護師・認定看護師の活動とチーム医療

当院では、医師と看護師、薬剤師、臨床検査技師などが専門の立場から治療に関わる「チーム医療」を推進しています。特定看護師・認定看護師は、チーム医療の中心的存在として全体をリードし、責任感とやりがいを持って取り組んでいます。

チームで活動している内容
認知症サポートチーム(DST)
感染対策チーム(ICT)
緩和ケアチーム(PCT)
褥瘡対策・排尿ケアチーム
栄養サポートチーム(NST)

特定看護師・認定看護師資格取得の支援制度

当院では一定以上の経験とスキル、意欲を持つ看護師の特定看護師・認定看護師資格取得を支援しています。

チーム医療をリード

認知症サポートチーム(DST)

認知機能が低下した患者さんに適した治療や、より良い療養生活のためのサポートを、チームで進めていきます。医師・看護師・コメディカルスタッフとともに、認知症患者さん・家族の方に対し、入院から退院までしっかり対応しています。

松井千恵
認知症看護認定看護師 松井千恵
近年、高齢化に伴い認知症を患っている患者さんの入院が増加しています。認知障害は慣れない入院生活や治療により、身体的・精神的ストレス症状で悪化します。そのため、症状によっては治療を妨げ、入院生活に支障を来す方が多くいます。また医療スタッフも認知障害で引き起こされる症状の対応で、仕事の負担が増加し、場合によっては他の患者さんのケアに影響をきたすことがあります。
そのため、認知障害を認める患者さんや支えている家族が、よりよい医療を受ける入院生活を過ごせるようサポートするために、DST(認知症サポートチーム)を立ち上げ、医師・看護師・コメデカルスタッフと共にケアに取り組んでいます。
今後は病院内だけでなく、地域の方々にも貢献できるよう、認知症カフェの開催、訪問看護ステーションや施設との連携をしていきたいと思います。
加藤貴代
認知症看護認定看護師 加藤貴代
私は、当院で2人目の認知症看護認定看護師として活動しています。
高齢化が進み、急性期治療を受ける入院患者さんは高齢の方や認知症の方が増え続けています。入院生活はベッドでの安静など制限が多く、点滴や酸素・ドレーンのチューブなど普段の生活ではみることのない物が身体の周囲に取りつけられることで、認知症の方や高齢の患者さんは混乱をきたしやすい環境となっています。
私は病棟勤務をしているため、より患者さんの身近な存在として、スタッフとともに認知症ケアに取り組んでいます。自宅での習慣や患者さんの趣味・好きな食べ物などをケアに取り入れることで患者さんの表情が笑顔に変わったときが、喜びを感じる瞬間です。
今後も患者さんの不安や緊張が少しでも和らぐよう、細かく情報をとり、入院による環境の変化を減らし、よりよい環境で入院生活を送れるよう病棟スタッフとともに支援していきます。

感染対策チーム(ICT)

感染対策チームは、特定の症状・疾患だけに対応するものではなく、院内のあらゆる部門、すべての人々を感染から守るという重要な役割を担います。スタッフへの日々の啓蒙活動のほか、万一の感染状況にいち早く対応し、リスクを未然に防いでいます。

清水真介
感染管理認定看護師 清水真介
当院は、急性期総合病院であり、先進医療および地域との医療連携の充実を図っています。そのため、患者層は小児から高齢者までと幅広く、疾病は外傷、悪性腫瘍、生活習慣病などと多岐にわたります。医療技術の高度化に伴い、易感染患者さんは確実に増加しています。これら易感染患者さんを含む全ての人々を感染から守るために十分な院内感染対策を行うことが重要になります。
私は感染管理組織の一員として、職員教育などの感染管理プログラムを策定・実践し、また病院感染発生事例を分析・評価し、感染対策の改善に活かしていこうと考えています。そして、感染対策に関する基本姿勢を職員に周知し、医療の安全性を確保し患者さんに信頼される医療サービスを提供していくことを目的とし日々取り組んでいきたいと思います。
小島康裕
感染管理認定看護師 小島康裕
当院で2人目の感染管理認定看護師として活動できるよう、早期から看護部より支援を受け、看護師7年目で認定看護師としての研修や資格取得に向けた環境を整えていただくことができました。
そうした助力のもと、当院の院内感染対策チームの一員として活動しています。患者さん、家族、病院に関わる全ての職員を感染症から守るために、医師、薬剤師、臨床検査技師のチームで、感染症の監視と早急な対応、日常的な感染対策の実践指導といった、組織横断的な活動を行っています。感染対策の技術や知識を指導して支援をしているつもりですが、「手洗い」のような基本的な感染対策でも適切な場面・方法で実施できるようになることが困難なのが現場です。
私は、病棟看護師として勤務しており、患者さんの療養生活に最も近い立場から、現場の意見を取り入れ、実行可能な予防対策を検討しています。感染発生状況や感染対策の実施状況を見て、聞いて、数値化しながら、現場の問題は水面下で終わらせないよう、感染しない・させない・拡げない医療環境の提供を目指し取り組んでいます。

緩和ケアチーム(PCT)

がんなどの患者さんやそのご家族に対して、心身の苦痛を和らげることで「その人らしい」生活を送ることができるよう、臨床心理士や医療ソーシャルワーカーなども交えたチームで支援する体制を整えています。特に看護師は日々患者さんに寄り添い、情報収集に努めます。

佐藤真嗣
がん性疼痛看護認定看護師 佐藤真嗣
私は緩和ケアチーム専従看護師として活動をさせていただき、さまざまな職種のメンバーと一緒にがん患者さんへ日々ケアに当たっています。その中で、Aさんとの出会いを紹介させていただきます。Aさんは障害を持つ家族を一人で支えて生活していたある日、がんの宣告を受けます。すでに痛みが生じていましたが、家族を置いて入院できません。私は医師、薬剤師と連携し、入院せずに自宅で疼痛コントロールが行えるように電話対応などで援助するとともに、医療ソーシャルワーカーや、家族のケアマネージャーたちとも連絡を取り合いました。細かい薬の調整が難しい自宅での痛みのコントロールは難渋しましたが、家族の支援が決まったと同時にAさんは入院。そこからは臨床心理士やリハビリテーションスタッフ、管理栄養士、歯科衛生士もケアに加わり、チームで全力でフォローしました。そして残される家族に安心できるサポートを確認したところでAさんは息を引き取りました。
患者さんの苦痛を取るというのは私たちの使命です。しかし、病気を患った患者さんは自分の身体のことよりも大事にしたいものがあるかもしれません。私はAさんとの出会いを通して、患者さんが大事に守っているものを理解したうえで医療が提供できなければ真の医療とはならないと学びました。私たち一人ひとりの力は小さいかもしれませんが、皆で協力することでより大きな力となるはずです。そんなケアが行えるようなチーム、病院でありたいと思います。

褥瘡対策・排尿ケアチーム

褥瘡や皮膚のかぶれ、潰瘍などの創傷や、人工肛門、人口膀胱、失禁などの排泄に関する問題を持っている患者さんに、一人ひとりに合ったケア、処理を行い、日常生活が向上できるよう、スタッフ一丸となってサポートに努めています。

栄養サポートチーム(NST)

高齢による機能低下や、脳血管疾患や外科的な疾患によって、摂食・嚥下障害が生じてしまうことがあります。こうした方に適切な栄養指導や機能訓練などを行い、「食べる喜び」を味わっていただくため、チームとして多角的なアプローチを展開します。

見学・採用に関するお問い合わせ

社会医療法人愛生会 本部 人事課
TEL.052-325-8511