施設・設備・体制

乳腺センター

乳腺センターの役割

乳腺センターの役割

2013年3月に乳腺センターを開設し、乳がんをはじめとする乳腺のさまざまな病気の診断と治療に当たっています。

乳がん診療について

マンモグラフィー(乳房X腺撮影)と乳房超音波検査を基本とした検診を毎日おこなっております。検査はすべて女性技師が担当しております。各検査は、すべて乳腺センター内で可能です。

乳がん検診について

医学的根拠に基づき、ガイドラインに沿った標準的治療をベースに、個々の患者さんの希望に沿った最善で最良の診療をおこなっています。マンモトーム生検や最新のCT・MRIを用いて徹底した術前診断をおこなっています。治療は外科治療、薬物治療、放射線治療3つを基軸におこなっていきます。外科治療は、年間約100例の乳癌手術をおこなっております。乳癌の薬物治療は、内分泌療法(ホルモン療法)、化学療法(抗がん剤治療)、分子標的薬治療があります。抗がん剤治療に関しては、安心して治療が受けられるよう外来化学療法室にて専任の看護師がサポートしております。

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設備
トモシンセシスガイド下マンモトーム

組織の一部を採取して"がん"かどうかの確定診断をおこなうための検査で、細胞診や針生検(CNB)よりも採取する組織量が多く、より確実に確定診断をすることができます。マンモトーム生検には、マンモグラフィ(ステレオまたはトモシンセシス)ガイド下または、超音波(エコー)ガイド下の2種類あります。トモシンセシスガイド下マンモトームは、悪性の可能性がある(微小な)石灰化病変の診断をする場合におこないます。当院では、 2018年6月にトモシンセシス(3D)で撮影可能なマンモトーム装置を導入し、より緻密で、円滑な検査が可能になりました。[平均20分(10~50分)]

適用
・「エコー下で観察できない所見(主に石灰化)」良性と考えられるが組織診断を必要とする石灰化
・悪性の可能性のある石灰化
・明らかに悪性と考えられるが組織診断を必要とする石灰化
・石灰化以外の悪性を疑う病変(超音波で描出できない腫瘤や構築の乱れなど)で組織診断を必要とする場合

マンモトーム検査の流れ
1.検査はうつ伏せで受けていただきます。始めに、マンモグラフィのように乳房を圧迫し、石灰化採取位置の決定をおこないます。
2.石灰化採取位置が決定したら、皮膚を消毒して局所麻酔をおこないます。
3.皮膚を約5mm 切開し、そこからマンモトームの針を進めます。(傷口は半年くらい経過すると、薄くなってほとんどわからない程度になります)
4.針の開口部が石灰化の位置にあることが確認できたら、乳腺組織を吸引しながら採取します。麻酔が効いているので痛みはありません。
5.採取した乳腺組織の中に目標とする石灰化が含まれていることを確認します。(マンモグラフ装置で撮影します。)
6.その後、組織は病理検査にて良悪性の鑑別がつきます。(10日程かかります。)

検査の痛みについて
■検査中の痛み
マンモグラフィで挟んでいる痛みと麻酔をかける際の痛みがありますが、麻酔が効いてくるのでその痛みはやわらぎます。
もし、検査中、痛いと言われた場合は麻酔を追加することもあります。
■検査後の痛み
検査後の痛みは、患者さんに聞いたところほとんどないと言われます。
当病院では、患者さんには痛み止め(お薬)を予防的に持って帰っていただいております。

デジタルマンモグラフィ

乳房専用のX線撮影装置でおこなうレントゲン撮影の検査です。乳がんの早期発見に欠かすことのできない、有効な画像診断の1つです。マンモグラフィ検査により、乳がんの初期症状である微細な石灰化や、セルフチェック、触診ではわかりにくい小さなしこりを画像として捉えることができます。乳房を圧迫して撮影するため、個人差はありますが圧迫による痛みを伴います。胸が張りやすい月経前の検査を避けていただき、出来る限り肩の力を抜いてリラックスしていただくことで、痛みを軽減できます。当院では、マンモグラフィの撮影は、女性の放射線技師がおこないます。

なぜ圧迫するのか?
① 乳房を押し広げ乳腺の重なりを少なくし病変の抽出を容易にする
② 乳房の厚みを小さくして撮影に必要な放射線量を減らし被曝を低減する
③ 受診者の動きによる画像のブレをなくす

乳房トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)撮影とは?
当院では、2019年7月、乳房トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)が撮影できる機能を備えた装置を導入しました。
従来のマンモグラフィではX線を一方向からのみ当て、乳房を平面的(2D)に画像化していましたが、3DマンモグラフィではX線を多方向から当てることで立体的(3D)に乳房を画像化し、多くの断面で乳房内を観察することができます。これにより、従来のマンモグラフィでは正常な乳腺組織と重なって発見しづらかった病変も、3Dマンモグラフィではよりよく見えるようになりました。

3Dマンモグラフィの撮影方法
• 撮影台の上に乳房を乗せ、透明な板で乳房を圧迫して撮影します。
• 1回の圧迫で3D撮影と2D撮影を続けておこないます。
• 3Dの撮影中は、マンモグラフィ装置が乳房を中心に円を描くように動きます。
• 撮影は、左右それぞれの乳房に対し、2方向上下方向(CC撮影)と斜め方向(MLO撮影)の撮影をおこないます。
• 2Dマンモグラフィに比べ1回の撮影時間が長くなります。
3D(9秒)+2D(3秒)=12秒/回
(ただし、圧迫から撮影開始まではこれまでより数秒短くなります)
• 人工知能(AI)技術を搭載した装置を導入しておりますので、3D+2D撮影(新装置)を行っても2D撮影(旧装置)と被ばくはほとんど変わりません。
3D+2D撮影(新装置):2mGy以下
(IAEAガイダンスレベル3mGy、日本放射線技師会ガイドライン2mGy)

乳腺エコー検査室

胎児診断などで知られる超音波検査も乳がん検査において有用です。人体には非侵襲性の超音波を利用し、ベッドに横になって専用ゼリーをつけておこないます。マンモグラフィと併用することにより、より検査精度が上がり、また、マンモグラフィでわかりにくい小さい腫瘤を見つけてくれることもあります。

受付・待合室
リンパ浮腫ケア外来

医療リンパドレナージセラピストによるリンパ浮腫ケア外来をおこなっています。
がんやその治療(手術や放射線治療、化学療法)の影響でリンパ液の流れが悪くなると、「リンパ浮腫」という病気を起こしてしまうことがあります。リンパ浮腫ケア外来では、リンパ浮腫の症状を軽減させたり悪化を防ぐことを目標に、医療リンパマッサージや医療用ストッキングなどの治療用着衣の試着、購入のお手続きなどをおこないます。
がん患者さん以外の方でもむくみなどでお困りの場合はご相談ください。

リンパ浮腫ケア外来の詳細はコチラ

マンマフィットネス

乳がん経験者のための「無理なく、心地よくできる、やさしい運動」です。
手術後の肩関節の動きをよくする、筋力をつける、のみではなく、ホルモン療法中の気分転換やリラクゼーションとしても期待できます。このように、からだとこころのバランスを整える運動として、当院乳腺外来に通われる方を対象に実施しています。

マンマフィットネスの詳細はコチラ

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